ロゴ、シンボルマーク、ロゴマーク、似た言葉ですがその定義についてふれておこうと思います。
ロゴタイプ ▶ もともとは印刷用語として使われ、2字以上の文字を1本の活字に鋳込んだものをいいました。
近年は、ブランド名や商品名、社名など「デザインされた文字」のことをさします。
シンボルマーク ▶ 会社、団体、個人、サービスなどを「象徴した図形」。日本の家紋もシンボルマークです。
マークは省略した呼称でシンボルマークと同義です。
ロゴマーク ▶ 和製英語で、以前この言葉はありませんでした。 ロゴタイプがシンボルマーク的
(デザインにオリジナリティがあり、より象徴性が高い)に使われるためロゴマークと呼ばれはじめました。
マークとロゴタイプがセットされたものもロゴマークといわれています。
ロゴ ▶ ロゴタイプの略称で以前はデザインされた文字のことでしたが、今ではロゴタイプ、マークの総称
として使われてることが多くなっています。
これ以外に文字のデザインに関する言葉として
タイポグラフィ / typography ▶ 以前は活字による印刷技術の意味で、活字以前の木版と区別することから
呼ばれました。現在は「文字を主体としたデザイン」のことをいいます。
レタリング / lettering ▶ 手で活字のような文字を書いたりロゴタイプをデザインすることをさしましたが
コンピュータでデザインするようになり、今ではあまり使われない言葉となっています。
書体 / type face ▶ 一組の文字全体が共通したデザインで作られたもの。明朝体やゴシック体は書体の種類。
フォント / font ▶ 同じサイズで同じ書体の「活字」一揃えのことをさしましたが
今は同じ書体の「デジタルデータ」一揃えのことで、書体と同義で使われることが多くなっています。
ひとことで言うと、シンボルマークは減りロゴタイプは小文字表記に、という流れです。
まず、シンボルマーク+ロゴタイプという常識のように思われていたものから
ロゴタイプだけにするケースが増えています。その代表的な例が携帯電話のauです。
auはブランド立ち上げ当初、マークがありましたが(卵でしょうか?)その後無くなりました。
おそらくブランド名を覚えてもらうことを最優先にしたからだと思います
コミュニケーションはシンプルな方が伝わります。屋外看板などの限られたスペースでは
逆にマークがコミュニケーションの邪魔になってしまう場合があるということです。
あともう1つの理由として、あまりにも多くのマークが氾濫して新しいデザインを開発するのが難しい状況に
なっています。…とは言え、新しいマークも生まれていますが…
ロゴタイプは読めば分かりますが、マークだけを見て企業名を想起できないものが数多くあります。
ロゴタイプの小文字表記も最近の傾向で、消費者に向けて親しみやすい印象に見せるためだと思われます。
逆に大文字だけで表記した場合は堂々とした印象になります。